栗山丈のおさんぽブログ

さんぽ好きの作家が地域の素敵なスポットをご紹介します。

栗山丈のミニさんぽ 10 鶴川 武相荘

 

〜身近なおすすめスポット 10  鶴川 武相荘

 小田急鶴川駅で下車しました。

鶴川街道に出て、北に約15分程歩いてUNIQLOの後ろの通りを左に入ると、旧白洲邸、武相荘が視界に入ってきます。

 

 吉田茂の側近として、また実業家として活躍した白洲次郎と随筆家白州正子が1943年(昭和18年)から実際に居住していたことはよく知られています。

 受付(現在は受付は母屋のミュージアム内)を抜けると、誰でも自由に利用できるお休み処があり、そこには次郎が乗っていたポルシェが今もそのまま置いてあります。

 

 正門をくぐり抜け、右手には実際に使用されていたBar &Gallary、現在も来館者が利用できるレストラン、そして母屋であったミュージアムと続きます。

 

 その奥には大きく一周できる散策路と、左手の一段下がったところには駐車場へと繋がる散策路がありました。

 

 藁葺き屋根のミュージアムでは履いている靴にビニール製のカバーをかけて中に入り入場料を払います。

ここでは二人が暮らした時代の繁忙を、今では忘れさせてくれる特異な世界の一端をうかがうことができます。

書斎には当時のままの文机が置かれ、書棚には日焼けした年代を感じさせる書籍がぎっしりと並んでいました。

他の部屋は正子が愛した硝子製品や衣類がところ狭しと展示されていて、正子の美意識の高さを実感することができます。

趣深いいずれの遺品展示からも、見学者は当時の生活を想像し惹き込まれていくばかりです。

 

 レストランは長女の牧山桂子さんアドバイスによる白洲家のレシピが再現されています。

コーヒー750円、本日のデザート900円、オムライス1,900円、チキンカレー1,700円、水餃子と小菜2種2,100円(以上税込、ホームページから引用)、まだまだ多くのメニューを取り揃えています。ディナーは完全予約制で12,000円(税込)になりますのでご注意ください。

 時間がちょうど昼時で、あいにく満席。外に並んで待っている人も結構いたので食事は断念しましたが、レストランの中の雰囲気はとても落ち着いた楽しそうな雰囲気でした。

 

住所        町田市能ケ谷7-3-2
ミュージアム    10時〜17時

          (入館は16時30分まで)
                                      入場料1,100円
レストラン&カフェ 11時〜16時
          ディナー18時〜

          (完全予約制)
施設定休日     月曜日

 

https://buaiso.com/

(武相荘web site)

                                 

             (2023.7.23)
 

栗山丈のミニさんぽ 9 高円寺

〜身近なおすすめスポット 9    高円寺〜

 

 中央線沿線の街をちょいとぶらつくのは割合におもしろいといつも思っています。

今回もまた高円寺北2丁目の西部古書会館で古書展が開催されると聞いてやって来ました。

 

 品揃えは一軒の古本屋よりも豊富で、運が良ければ掘出し物が見つかったりもします。

今日は仕事で使う『音楽美論』に関する本2冊と、なかなか見た目に味のある2巻セットの『北原白秋作品集』文庫サイズを入手(写真下)。

 

 古本って、初めから目当てのモノを探しに行ってもまず手に入ることはないものです。

「何かいい本ないかしら」といった感覚で訪れたほうが、後で「見つからなかった」と絶望しなくても済みます。

 高円寺南の北側は商店街がいくつも入り組んでいて、歩いているだけでも楽しいです。

 

 少し小さな路地を入るとお昼時なので、並んで待たないと食べれないつけ麺屋さんも目に留まりました。

 

 しかし、途中で休憩してどこかのチェーン店のカフェに入りたかったのですが、どこにも見つけることはできません。

駅前や南口には後であることは見つけましたが、なぜか北口商店街にないのは不思議でした。

 あと〝雨の実“と”サンカクヤマ”という2軒の古書店に伺いましたが、こちらは店内を見学させていただくだけにとどまりました。

 

 この後の夕方の所用のためにゆっくりとしていられませんでしたので、もう少しいろいろと時間をかけて気兼ねなく散策したかったのが実情でした。

 

https://kosho-chuousenshibu.jimdofree.com/%E8%A5%BF%E9%83%A8%E5%8F%A4%E6%9B%B8%E4%BC%9A%E9%A4%A8/

(参考:西部古書会館website)

 

                                         (2023.7.9)

 

栗山丈のミニさんぽ 8 小田原 ①

 

〜身近なおすすめスポット 8    小田原〜

 小田原に「かまぼこ通り」があるのをご
存知でしょうか?

小田原と言えば、大概は小田原城を見学して美味しい物を食べて帰ってくるのが定番ですが、わたしは国道1号を渡った先にある「かまぼこ通り」に愛着があります。

 

 昔は水産加工業の集積地として栄え、現在では1kmほどの通りにポツリポツリと二十数件の飲食店、老舗のかまぼこ店が点在するのみですが...(かまぼこ通りホームページより)

  人はまばらですが、来たほとんどの観光客はかまぼこを買っていきます。

食べ歩きもできて、かまぼこと言ってもさつま揚げのことを言いますが、老舗籠清では数種類から選ぶことができ、揚げたてのアツアツを出してくれます(写真:1本350円。この時はイワシのすり身のものをを注文)。

 

 地元の人々は皆元気とても元気です。

一生懸命商売に勤しむ姿は美しく、伝統を絶やすことはできないという真剣な眼差しがそこにはありました。

 もうひとつ紹介したい店は、かまぼこ通りではありませんが、南口駅前通りにあるかまぼこ店の「揚げたてっこ」。

こちらはボリュームのあるさつま揚げが種類が豊富です。

1個200円前後と値段もリーズナブルなので、晩のおかずに何枚か買っていきました。

この店は絶対におすすめです。

 そして駅前のラスカ小田原1階にある魚力食堂に立ち寄りました。

「今日のおすすめ丼」(写真下)はなんと990円とこちらも安くてばかうま。

飯どきは混雑してまず入れませんので、なるべくならそうした時間を外したほうが懸命です。

 

 あと駅前から東京寄りに50mほど向かったところにある「守屋のパン」のあんぱんも抜群に美味いです。う〜ん、今日は実に満足な一日でした。

 

https://www.odawarakamabokodori.com/

(かまぼこ通りwebsite)

 

下のリンクは別の小田原をご紹介しています。ぜひご覧ください。

https://kuriyamajo.hatenablog.com/entry/2023/09/03/112456

                                               (2023.1.8)

栗山丈のミニさんぽ 7 根津

 

〜身近なおすすめスポット 7    根津〜

 地下鉄千代田線根津駅から都道437号線を北に7、8分。

根津神社入口の交差点を左脇道に入って静かな佇まいが続くと、大きな赤い鳥居とその先の参道を目の当たりにします。

根津の街の守り神、根津神社です。

 

 文明の時代に太田道灌の奉建、現在の地に徳川五代将軍綱吉が御遷座したとのこと(参考:根津神社ホームページ)。

 境内は街の空気とは違って、神聖なパワーを感じることができます。

手水を済ませて、日頃の感謝とこれからの先の願いを込めて参拝。 

 

 心身が浄められた思いがしました。

深呼吸を思い切りしてから、気持ちを新たに踵を返して、さらにこれから谷中に向かいますが、情緒豊かな趣きのある街並みに出会うことになりそうです。

 

https://nedujinja.or.jp/

(根津神社web site)


                                                 (2023.6.25)

 

栗山丈のミニさんぽ 6 西荻窪

 

〜身近なおすすめスポット 6    西荻窪

 荻窪と吉祥寺に挟まれた庶民的な街並みの西荻窪

ザワザワとしない住宅地は落ち着いた雰囲気を醸し出していと魅力的です。

名所などは特段あるわけでもありませんが、住宅地内にも個人経営の飲食店が軒を連ね、楽しく食事も堪能できそう。

 

丘がないから坂道もありません。

本好きにはたまらない古本屋さんがあちこちに点在し、半日あれば見てまわれて、言わば古本屋さんの聖地のような気がするのはわたしだけでしょうか。

この地で地味ですが、ひとつの世界観を形成していているようで感慨深いものがありました。

 

https://www.chuosen-rr.com/townguide/nishiogikubo/

なみじゃない、杉並website)


                                                  (5023.5.28)

 

栗山丈のミニさんぽ 5 京都木屋町通り

 

〜身近なおすすめスポット 5    京都木屋町通り〜

 京都に行く時は、いつも4月5月と決めています。

紅葉もいいですが、新緑の季節も陽気がよくて最高の気分を味わえます。

 

 今回は、わたしの小説『四条河原町ヘテロフォニー』の舞台となった河原町にある木屋町通りに向かいました。

高瀬川沿いの桜並木と川沿いに建つ建物が心地よい情緒を醸し出していて、川に降り注ぐ春の日差しと桜の木の木漏れ日との共演にしばらく立ちすくしてしまいました。

 

 自然が織りなすこれほどの芸術美に心を奪われたのはここ最近ないことかもしれません。

水がきれいな故の癒しの空間に出会えたことに幸せを感じないではいられませんでした。

 

https://kyoto-masters.com/otozureru/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E3%81%AE%E6%9C%89%E5%90%8D%E3%81%AA%E9%80%9A%E3%82%8A%E3%82%92%E5%88%B6%E8%A6%87%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84%EF%BC%81%E6%9C%A8%E5%B1%8B%E7%94%BA%E7%95%8C%E9%9A%88%E3%82%92%E6%95%A3/

(参考:KYOTO-MASTERS)


                                                  (2023.4.17)

栗山丈のミニさんぽ 4 静岡

 

〜身近なおすすめスポット 4    静岡〜

 初めて降り立った静岡で、なんと言っても気になるのが駿府城公園です。

桜のよい季節で途中で満開どきの色合いの良い輝きに出会いました。

そして今川家、徳川家と継がれてきた駿府城址の公園入口に到着しました。

城はありませんが、周囲のお濠と石垣は今もなお健在です。

 

 中に入れば、そこはもう静岡市民の憩い空間。子どもたちの遊具を使って思い切りはしゃぎ回っているのを見ますと、大人の悩みなどは全部吹っ飛ばしくれるかのようです。

わたしはそのとなりの茶店熱いお茶と団子で一服。

 もう動きたくなくなってしまいました。

 

https://sumpu-castlepark.com/

(駿府城公園web site)


                                                (2023.3.19)

栗山丈のミニさんぽ 3 松本

 

〜身近なおすすめスポット 3    松本〜

 毎年、9月の彼岸には松本にある父親の墓参りをしています。そのあと、ぶらぶらとさんぽをしているのですが、今回はそのルールを一部ご紹介しましょう。

 城山の市営墓地の墓参が終わると、松本方面に山を下って、まずは国宝級開智学校校舎に向かいます。こちらは美しい校舎がそのまま残っていて、舎内の見学もできるようになっています。

 隣には現在の開智小学校もあり、そこを過ぎれば次に松本神社が見えてきます。神社前にある井戸水は水筒か空のペットボトルで汲んで持ち帰ってみるとよいですね。弱アルカリ性の軟水でとても美味しいです。

 

 その先に見えるのはもう松本城。敷地内は多くの人たちで賑わい、露店なども出ています。もちろん城内の見学もできますし、敷地内には松本市立博物館もありますので、目的に応じて楽しめますよ。

 

 最後は街中を通って、女鳥羽川の手前の縄手通りは今は店の数は減りましたが、趣きのある店が今も立ち並んでいます。すぐ隣には縁結びの神である四柱神社もあります。

 駅前に着くと、帰る前に市内最大の品揃えの丸善松本店に立ち寄り、書店の書棚をしばらく眺めることにしています。

 これだけでも結構な距離を歩きますので、このビルの1階にあるCafe &Sweets彩香でモンブランとアイスコーヒーのセットを注文。店員さんの愛想も良く、お店の手づくりのめちゃくちゃ美味いクッキーのサービスをしてくれました。もう言うことなし、最高です。

 

https://place.line.me/businesses/209439819/menus

(cafe&sweets彩香)

 

                                      (2022.9.18)

栗山丈のミニさんぽ 2 甲府

 

〜身近なおすすめスポット 2 甲府

 書店好きが高じて、地方の都市にも大型書店があるのを調べあげたうえのことで、山梨県甲府へやって来ました。

しかし、到着した途端に関心はすぐに甲斐の歴史へと向いていました。

すぐ頭に浮かぶのは、そう、舞鶴城址公園と武田神社です。

 前者はJRの線路とほぼ隣接しており、広大な敷地はこんもりとした高台となっています。

中央に天守台が聳え立ち、眺望もいいし、ゆったりと過ごすには気持ちの良いところです。

 

 後者もJR北口からバスで行くことができます(武田神社行き)。

現地は北になだらかに直前で登り切った甲府盆地を見下ろせる位置にありました。

以前は武田氏の屋敷があったらしいです。

 

参拝してみくじでも引いたあとには、「武田氏館跡歴史館」や「信玄ミュージアム」もあるので、行ってみるといいと思います。

 えっ、本屋だって? もちろんこれから南口側にあるジュンク堂甲府岡島店に行く予定(笑)。(注:2023.1.31で閉店)

 

https://kofu-tourism.com/spot/19

(甲府市観光協会website   甲府観光ナビ)

http://www.takedajinja.or.jp/

(武田神社website)


                                               (2022年3月20日)

栗山丈のミニさんぽ 1 三島

f:id:kuriyamajo:20240501031933j:image

〜身近なおすすめスポット 1   三島〜

 

 水のまち三島にふと思い立ってやって来ました。しかも、新年早々の1月2日。まずは三嶋大社へ初詣に向かいました。

途中、楽寿園の入口を越えて白滝公園に立ち寄れば、そこには清水が湧いている美しい泉が現れてきました。

本当は源兵衛川のほうにも行って冷たい水に手を浸してみたかったのですが、方向が逆なのでまた改めることにしました。

三嶋大社に向かう公道脇にも水路が張り巡らされ、水草が生息していて、これは市民生活と密着に結びついているようです。

 鳥居の前の公道まで参拝の列は繋がっていました。でも、人々は気長にしかもおおらかに待ち続けています。内心イライラすることもありません。そこが都心と地方の違うところです。

家族の幸せと仕事の繁栄を祈って参拝を終えると腹が減ってきましたが、この辺の鰻屋はどこも満員御礼だし、仕方なしに駅まで戻ってカフェで一服ということになりました。

 

http://www.mishimataisha.or.jp/

(三嶋大社website)

https://maruhei-mishima.gorp.jp/

(三島うなぎ 丸平)

 

 三島の水は市民の誇り。健康にもとてもよいそうです。機会のある時に訪れて、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。

 

                                           (2022.1.2)