栗山丈のおさんぽブログ

さんぽ好きの作家が地域の素敵なスポットをご紹介します。

栗山丈のミニさんぽ 13 吉祥寺

 

〜身近なおすすめスポット 13 吉祥寺〜

 中央線沿線の商店街をめぐり歩くのは自分の性に合っていると感じています。3年ぶりくらいで吉祥寺駅に降り立ちましたが、なかなか広い町なので、半日では歩けないと思いましたので、線路から南側に絞って散策することにしました。到着したのはいいのですが、お昼の時間をすでにまわっていて当然お腹が空いています。連れ合いとどこかに入ろうと店を探しますが、どこもかしこも並んで待っている状態。結局、大通りは空いている飲食店はなく、井の頭公園へ抜ける狭めの路地に入ると、ドトールコーヒーがありましたので、覗いてみたらちょうど席は空いています。困った時のドトールコーヒーということでアイスコーヒーと大豆ミートハンバーガーを注文して、昼食としました。


 腹ごしらえをしたら、井の頭公園へ行くのかと言えばそうではなくて、例によって古本屋を巡ってみることにします。他に楽しみがないくらいの勢いで、店を後にしてまず向かったのは、JR南口に最も近い“古本センター”。繁華街に看板が出ているが、少し奥まったところに店舗はありました。昔ながらの雰囲気でオールラウンドの品揃えは嬉しいものです。お陰様で次の新作になりそうな掘出し物を発見(写真)。今はバッハとメンデルスゾーンに関する小説を書いているのですが、この『ブルックナーマーラー』は次のテーマにぴったりでした。


 「いい物を見つけた」とばかりに喜び勇んで、同じ通りにある先の“BASARA”へ向かいました。ここは店舗は広くない割にはお店も綺麗で、上手に書架を配置しているので、在庫が豊富に見えました。文庫本の品揃えが良いようです。


 欲しい物が特になかったので、次は少し離れた3軒目“よみた屋”へ。こちらは個人経営の本屋さん並みの広い店舗で在庫がかなり多いです。店主も若い方のようで、店員さんと楽しく仕事をしていたのが印象的でした。ここではハイネの芸術論の文庫本が目にとまり、どうしようか迷いましたが、結局、買うのをやめました。


 そして、4軒目は“古本屋のんき”で、広くはないですが店の印象がなかなか良く、入口の脇にある木製の看板がなんとも味があります。奥の見えないところにレジがあり、本も買わなかったので、どんな方が店主なのかはわかりませんでした。本も書棚に綺麗に整理されているので、しっかりとした方が経営されているのでしょう。


 都内に出ると決して若くはないので、割と疲れてしまいます。なので2時間ほど歩いたところで引き上げることにしました。予定通り駅の南口側を歩き終えたところですが、北口側は古本屋がまだ何軒かあるようなので、また来てみたいと思いました。

 中央線沿線の散歩はいつも古本屋めぐりの記録ばかりで、読んでいただいている皆様には本当に恐縮です。

 

https://furuhonsenter.jimdofree.com/

(吉祥寺古本センター)

https://twitter.com/basarabooks

(BASARA BOOKS)

https://yomitaya.co.jp/

(よみた屋)

https://huruhonnonki.amebaownd.com/

(古本屋のんき)


                                                 (2023.8.6)